不動産

地銀の役割 「一国一城の主」では済まない

 地方の活性化には、地域金融機関の貢献が欠かせない。地場企業を元気にする本来の役割を果たしてもらいたい。

 金融庁が地方銀行向けに新たな指標を策定した。
 貸出先の経営改善や不振企業の再生を手助けしているか、将来性を見極めて融資しているか。

 55項目にわたる指標は、地方経済への貢献度を測る。不動産担保融資を柱とする地銀に、事業モデルの転換を促す内容と言える。

 地銀の経営環境は厳しい。

 人口減や高齢化で、主要取引先である中小企業や個人への融資は先細りになる。超低金利政策によって、預金と貸し出しの金利差である「利ざや」は縮小し、国債などの運用益も減少を続ける。

 金融庁の試算では、2015年3月期に融資などの本業が赤字に陥った地銀は、全体の4割を占めた。10年後の25年3月期には、赤字行の割合が6割に拡大する。

 問題は、多くの地銀が狭い地元で数少ない優良取引先に殺到し、低い金利で顧客を奪い合う営業活動を続けていることにある。

 貸し出しの量的拡大に依存する手法は体力を消耗させ、早晩行き詰まる。成長力のある企業を地道に掘り起こす努力を怠ってはならない。「資金需要がない」と諦めず、視点を変えて探せば、新規の貸出先はあるはずだ。

 融資先への金融庁調査でも、銀行と顧客との認識のズレが浮かび上がる。企業が銀行に求めるのは事業への理解や経営相談への対応で、低金利での融資に対するニーズは予想以上に少ない。

 地銀が向き合うべきは、顧客の多様な要望である。それに応えるだけのサービスや専門性を持たずに融資拡大と低金利競争に明け暮れていては、生き残れまい。

 新指標は、不良債権処理など銀行の健全性を最優先してきた金融行政が、銀行経営の質に、より目を向ける狙いがあるのだろう。

 地銀側も危機感を強めている。「一国一城の主」だった地銀が複数県にまたがる再編を各地で加速させているのは、その証左だ。

 先週末には、茨城県の常陽銀行と栃木県の足利ホールディングスが経営統合し、めぶきフィナンシャルグループが誕生した。

 ただし、いかに営業圏が拡大しようとも再編が即、経営基盤強化につながるわけではない。

 問われるのは地元に密着した経営改革への意欲だ。地域の産官学を媒介して商機をつかむ。人材育成や雇用確保に力を尽くす。地方再生は、地銀再生でもある。

2016年10月03日 Yomiuri Shimbun

全国地価動向、下落傾向が継続

 日本不動産研究所はこのほど、2015年9月末現在の市街地価格指数を発表した。
 それによると、全国の地価動向は全用途平均で前期比(2015年3月末)0.3%の下落となった。地価下落傾向は継続したが、下落幅は縮小した。

【日宝】

不動産融資やローンについての相談なら日宝へご連絡ください。これまで不動産担保ローンや不動産担保融資について33年の豊富な信頼と実績があります。これからも、お客様のあらゆるご要望に応え、サポートさせていただきます。