不動産を担保にした融資を装い、手数料や違約金の名目で金を徴収し、実質的に高金利の貸し付けをしていたとして、警視庁生活経済課は十七日、出資法違反(高金利など)の疑いで、貸金業「アメリカン・フィナンシャル・ダイレクト」(東京都港区赤坂)の実質経営者中沢啓悟(けいご)容疑者(44)=港区赤坂=ら七人を逮捕したと発表した。

同課は、中沢容疑者らが、同社など十一社を設立し、二〇〇五~一三年、千五百人に五十三億円を貸し付け、二十二億円の利益を上げていたとみている。

借りた人の七割近くが六十歳以上。収入が少なく、銀行や消費者金融から融資を受けられず、同社などを利用した人もいたという。

逮捕容疑では、一一年四月~一二年九月、神奈川県内の無職女性(80)ら三人に計五百八十万円を貸し付け、法定金利(年20%)の十三~百十四倍となる計四百万円の利息を得たとされる。容疑を認めている。

同課によると、中沢容疑者らはタウンページに会社の広告を載せ、不動産を担保に法定金利以内で融資をすると宣伝していた。

ただ、融資申し込みを受けると「あなたの資産では全額は貸せない」として、融資の一部をグループ内の別の貸金業者に回し、紹介料を取っていた。

客との間で不動産取引を装う手口では、不動産購入名目で、客に手付金を渡した後、取引が不調に終わったとして、違約金名目で、高額な金を取っていたという。

同課は、こうした手数料や違約金は、事実上の金利に当たると判断した。
東京新聞2014年1月17日 夕刊